今回は、その理論的骨組み、耐久スポーツの栄養理論について僕の最新の考えを書こう。
<長距離アスリートの食事法>
その耐久スポーツの方法論:
- 日常食: 糖質を抑え脂質は十分に
- トレーニング: 前後で糖質を十分にとる
- 日常生活全体を脂質代謝トレーニング化する
- 練習の質を上げ、回復も早める
- 長時間練習をしなくとも、長距離レース向けの重要能力を高めることができ(時間制約の大きな市民アスリートには特に重要)
- その場合に重要度が上がる「短時間高強度トレーニング」では、一定の糖質が必要
- トレーニング後のリカバリーのために、糖質でインスリンを分泌し、各種栄養素を同化させる
この考え方は、6月に来日したデイブ・スコットも説明していた。詳しくはココログで書いたのをご参照→ " 短時間高負荷 × 低糖質 "によるアイアンマン226km攻略法 by Dave Scott」
<単純な低糖質食のリスク>
注意したいのは、これは単なる低糖質食ではない、ということ。
低糖質食療法の指導、その限界について詳しい鈴木功医師は、低糖質食を長距離スポーツで実行した場合について
- ある程度は適応するが
- 出力低下、回復の遅れ、といったデメリットが出てきて
- 最終的に、成績低下&故障リスク増加するケースが多い
これらデメリットとは、私思うに、
- 糖質の強力パワー使えないから出力低下
- インシュリン不足によるり超回復しない
- 1+2のW作用により筋力が下がる
- 2+3のW作用により故障する
前半に書いた方法なら、この問題を回避することができるだろう。
<目的と手法>
大事なことは、自分なりの目的に即して方法論を使い分けること。
いいかえれば、ある特定の手法に依存してはいけない。
手法とは、個々の目的のために、必要に応じて使い分けられるべきものだ。
僕自身はレース中の糖質吸収能力が高いようで、レース中でもトレーニング中でも胃腸トラブルは一度も起きたことがない。たとえば「高負荷練習で吐きそうになった」とかの状態を想像することができない。また目標レースも2時間で終わる51.5kmトライアスロンが多く、脂質代謝がそれほど重要なわけでもなかった。
なので、米とかはトータルでは割と食べていたし。実際、日常のすべてを変えなくとも、部分的に採用するだけでも効果は得られるとも思っている。そもそも僕の競技成績には、プロテニスのような何十億円ものおカネがかかっていないし。
大坂選手の場合、何時間も続く試合中の糖質消費をセーブしたい、試合中の補給による血糖値変動を抑えたい、といった事情もある気がする。これはメンタル的な集中にも影響するだろうし。
確実に言えるのは、体質的に合っていることをトレーニングで確かめているはずだということ。だから、僕の挙げた仮説すべてがあってなくとも、どれかハマるものがあったんだろう。
結論; 糖×脂質の最適配分を探ろう。
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