2019/04/14

ネット発信論1. アスリートの情報発信を後押しする「人間関係」について

"アスリートが現役時代にやっておくべき5つのこと"

加納由理さん(フルマラソンベスト2時間24分27秒、2009年ベルリン世界陸上女子マラソン7位)4/12Tweet、その通りだと思う。
②④Input、①③Output、⑤は全てに役立つ関係づくり、と三種類に整理できる。
"引退後に取り組んだので苦労しましたが、振り返ると現役の時から出来たことばかり"
との反省は、客観的にそうなんだけど、現実、世界トップレベルを争いながら実行するのは簡単ではないだろうとも思う。

なぜならば、レベルの高いアスリートほど、真面目で、自分で全部をやろうとしてしまうから。

一見、簡単なことだ。作家やライターではないのだから、力を抜いて自分らしい発信ができさえすればよい。いきなり「第二の為末大さん」になる必要はないし、そんなの誰も期待していないし。(そもそも為末さんだって現役時にはそんなに発信していないと思うし)

心のブレーキ

でも実際できないわけで、それは心理的なハードルが高いということだ。
1つには単純にその習慣がないということがある。さらには競技レベルが高いほど、アスリート本人のブランドイメージ的なものが上がるわけで、他のことも見合うようなレベルを、とハードルを無意識にでも上げてしまう面もあるかもしれない。

これTwitterに書いたら、スポーツ心理学の方から解説いただいた。

つまり、競争環境下におけるこれまでの成功体験が、協力的環境へと踏み出そうという時に、自分を縛ってしまう。
(日本女子体育大学さんへ向かう仙川、教養過程の講義やってます)

つながり

それでも、やったほうがいいのは明らかだ。どうすればいいのか?その答えは加納さん自身が書かれた
⑤他競技の友人作り
 仲間のおかげで着実に兆しが見えてきました。"
にある。エリート・アスリートの方には、「他人の力を借りる」という技があることを、知っておいてほしいと思う。

まずは得意そうな人を捕まえて聞いてみるといい。
「Twitterの使い方上手いよね? どんなこと考えながら書いてる?」
「私もTwitter強化したいんだけど、どこから始めればいいと思う?」
レベルの高いアスリートほど、レベルの高い他人の力を借りることができるだろう。
そのために、「⑤他競技の友人」とは、「他分野の知人」まで広げて理解するといいだろう。

そして上記ゆーこうさんTweet続きにあるように、周りも、安心できる環境を創ってあげてほしい。

ネットでの情報発信は、いろいろな方法論あるけど、本人の性格や情報処理の特性、周りの期待、などなど文脈にかなり依存するので、本人をよく知っている人がアドバイスするのが一番だ。

マインドセット

こうしてマインドセットと、習慣とを用意しておけば、引退を考えた時にスムーズに適応することができるだろう。この姿勢は、単なる情報発信とかその他5要件にとどまらず、セカンドキャリア自体を大きく変えることだろう。

こんな切り替えが上手いなと感心したのは、4月にプロ転向したばかりの川内優輝選手。公務員として抑えていた発信をはじめたら、実に素直な発信をされている。

良いことの1つは、「一方通行で伝えたいことだけ書いてくよ、双方向では使わないよ」と宣言していること。双方向プレッシャーは心理的負担となりうるから、トップ選手ほど、しないほうが良いと僕は考えている。

なお、加納さんも、③SNS発信(特にTwitter)、とツイッター重視なのは、情報の拡散力が強いからだと思っている。発信側からすれば拡散、読み手からいえば「遠くから新鮮な情報が届く」ということ、お互いメリットある。

Twitter

Facebookは最近特に内向きとうか予定調和というか、新鮮さに欠ける印象も感じていて、新たな気付きのほしい僕としては不十分で、スポーツ関係は特にツイッター側にシフト中です(リアルの人間関係とつながっている分、クローズドのグループやメッセージではよく使っているけど)。
Facebookだけで読まれてる方、 https://twitter.com/HATTA_Masuyukeyもよろしければどうぞ。

0 件のコメント:

コメントを投稿