2018/11/04

大迫傑の腕振りの進化と、典型的日本ランナーとの差 - ランニング動作論3


重たいものが動いた時、そこには力が発生している。

「腕振り」についてあてはめると、腕だけではせいぜい3kg(62kgの私のTANITA計測)。しかし、腕により駆動される胸郭全体まで含めれば10kgとかになる。両側あわせた回転運動としてみれば20kgとかになるだろう。

つまり、腕振りで最も意識するべきは腕ではない。胸郭の横回転だ。
胸郭の動作により運動エネルギーが生まれる。そのコントロールのために腕を動かす。

これ、たしか僕のトライアスロン(とラン)1年目の2010年のレース終盤、脚が止まりそうになった時に降りてきた感覚がもとになっていると思う。おかげで、明らかに練習の蓄積のないランを武器にできたかな? まあその成績レベルでは、という程度だけど。またこの視点で、トライアスロンでラン世界トップレベルのジョーゲンセン選手や上田藍選手の動きも納得できた。

では、人類最速、陸上エリートランナーではどうか?
その好例な動画がTwitterで流れてきた。大迫傑選手の学生時代からの、腕振りの差だ。


上は今の走り。
アフリカ系ランナーみたいに走っている。

路面はクロスカントリーで、NIKEヴェイパーフライの反発力は削がれているだろう。(NIKE契約の世界のトップランナーはみな不整地で多くの練習をしている気がする)

学生時代


下は学生時代のトラック。
小指の後ろで着地するフォアフット走なのは,
当時から変わらない。







アメリカでの大迫の成長とは、
腕振りの高さ、
前後の振り幅の大きさ、
鋭さ=加速の大きさ。
そして、それにより実現される
胸郭の回転運動の大きさ
ではないだろうか。

学生時代、下の腰あたりで横に回す動きは、他の日本の長距離トップランナーに多い。詳しくはないけど、箱根駅伝あたりから先、だいだいこんな感じになるのではないだろうか? 20kmの安定したロードでペースを変えずに維持する、省エネ性能を重視したフォームなんだろう。トータルのエネルギー消費を抑えやすいようにも見える。

今の腕振りは、高い位置で、縦に大きく動かす。これは上体の筋力を消費するが、スピードが出る。
何が成長したのかというと、筋力が高まり、それによるエネルギー消費の増大にも耐えられている。

トライアスロンの場合、僕の考えでは、「学生時代型」て速く走れない気がする。このタイプでランが強い選手だれかいますか?いたら教えてください。

(続く)
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(以下、参照元ツイート2つ)





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