2019/05/05

「ブログ副業で年収2000万」の真実 - もしくはネット発信の本当の効果

昨今の副業/複業ブームの中で、「ブログ書いて稼げ」的なのがある。

著名なイケハヤ師  (Twitterフォロワー20万)とか、ブログ起点で華々しく稼がれる方々が目立つ。マイルドなところでも、例えば最近パラ読みした 『複業の教科書』2018/12 by 西村創一朗 もブログ書いて稼ごう!と勧めてた。

しかし、本当に稼ぐためには明確な条件がある。(僕の知りうる範囲でいえば)
この投稿では、よく知らない方に向け、基本的な状況を説明しよう。

稼ぐ条件

結論として、ブログで稼げる場合とは
  • 広告マーケット自体が大きい
  • ゆえに、ネット広告の単価も高い
  • そうではないマイナー分野なら、利益率の高い商品を売れる
くらいだと思う。

たとえば、「31歳短大卒で年収1000万円プラス副業収入2000万円」という https://twitter.com/moto_recruit(Twitter5万)さんインタビュー記事がある。
"「副業で年2000万円稼ぐ男」に学ぶキャリア戦略 評価を高めるには「個人で稼ぐ力」が重要だ" 東洋経済オンライン by 川畑翔太郎, 2019/02/21 
普通の読者は、「2000万もどうやって稼げるの?」という具体的なマネタイズ手法が気になるのではないかな。でも記事ではそこには触れていない。前述の西村さんの本でも触れていない。ブログ発信に限らず、有名な藤原和博さんの「3つ掛け合わせて100万に1人」のキャリア理論でも(普通のサラリーマンに活かせる現実的な形では)触れられていない。

なぜマネタイズ手法に触れないのか?

たぶん、具体的な手法を言っちゃうと、読者さんの多くががっかりして、本が売れなくなるからかな?と思っている。かわりに僕が知るうる範囲で説明しよう。

副業2000万のmoto氏の場合、「ハイスペ層の転職」というメジャー市場を抑えているからだろう。
仮に(※以下この場で思いついたテキトーな数字です)転職斡旋業者が年収1000万転職を決めれば3割=300万円が入る。年7人で2000万いく。これがベースになる。たとえばブログ記事から問い合わせをした求職者の1%で転職が決まるとすると、年700人が問い合わせすれば2000万いく。このうち、広告費=ブログ運営者の収入は一部ではあるけど、業者からすれば、少なくない金額を払う価値がある。
ここに入る数字は単なる例え話で、要は、おカネが動く分野だということ。

このように、高い広告単価を取れる商品は他にもある。「クレジットカードの比較」とかもそうだ。当然に激戦なので、そこで1つ抜けるのには、基本は企業レベルの経営が必要。
僕が会って話を聞いた範囲では、たとえばかの「与沢翼」と同時期に同様の手法で同レベルに(=月で数千万円とか)稼いでた方とか。彼は与沢氏のようなメディア露出ではなく、社員を採用し企業化し、法人営業して、年商数十億円くらいで成長中)
与沢氏は著名編集者と組んで一般知名度を上げる方向に走ったけど、それはある面では「終わった後のメディア向けの顔」かなとも思っていて、少なくともそのビジネスの真実ではない。「大衆にも理解できる表の悪人顔」と「見せないところでの稼ぎ方=たとえば資産運用」をうまく使い分ける方だと思う。この使い分けができないインフルエンサーさんは疲弊しがちな印象もある。

実際、稼げてるケース

moto氏の場合、転職、という市場との相性がいい。「自らキャリアアップしている個人の発信」が信用される、という特性が強いからだ。(この点で「元リクルート」という経歴もわかりやすく、そのまんまアカウント名にするあたり、自身よくわかっていらっしゃる)

マイナー分野=たとえばスポーツ(笑)の場合、単価を確保する工夫が必要。
たとえばAmazonアフィリエイトでは、本では1冊1000円ちょい×2−3%、1冊売って30円とか。でもウェア類やプロテイン類は数千円×8%で1つ数百円以上、定期購入させればユーザ一人あたり年間数千円以上が稼げる。
成功例の1つが、圧倒的な自転車器材レビュー量を誇る It技術者ロードバイク日記 。自己投資額も明らかに多いが、分野トップを取ることで、比較的高単価商品の8%アフィリを多数獲得できていると思われ、オリジナル受託案件も多そうだ
さらに利益率を上げる方法が、独自商品の開発だ。
というと大変なようだけど、「普通の人が大変だと思う」からライバルが少なく、儲かるわけだ。

実際、独自商品はSNSと極めて親和的で、強いファン=固定客に対して、「なぜこの商品が必要なのか?」という必然性を高い説得力で伝えることができる(←ここ超大事)。だから売れる。しかも定期購入=サブスクライブしてくれやすい。
そのために必要なフォロワー規模は、世間で言われているより、ずっと少なくて済む、というのがいまのところの僕の観察。

「秋田の水田」 撮影&使用許諾 by稲垣純也 https://twitter.com/inagakijunya

〜収穫は、今、ではない


情報発信とは、稼ぐためではない(まずは)

このように勝ちパターンを紹介された時に、
「ああ、それね、私が本業で扱ってるあの商品なら幾つ売ればいいよね!」
「いつもAmazonで月いくつ売ってるサプリ、どうすれば自前のを開発できるかな?」
くらい現実的に考えることができるのなら、あなたはチャレンジする価値があるだろう。

けど、「なんか稼げるのかな?」くらいでフワっとやると、期待を裏切られるだろう。「苦労対効果」(先の山川和風さんの表現)が見合わないから。

そうではない場合、ネット発信の本当の効果は、「今、稼ぐこと」ではない。
  • 本業ではできない経験ができる
  • 考えが磨かれる
  • 伝えるべきものを広く伝えることができる
といった形のないものを得ることだ。

目的が稼ぐことなら、今ならまず『「いつでも転職できる」を武器にする 市場価値に左右されない「自分軸」の作り方 』 – 2019/4 by 松本利明 あたりで、生涯給与収入を最大化しにいくのが最も現実的かなと思う。(noteで序文公開されてます→ https://note.mu/kore_career/n/n1f0f9ad9dc6b )

メディアでウケる論客さん(ホリエモン・西野・藤原さんなどなど)は、スター性に依存し、生存者バイアスもあって、読んでて楽しいけど、実際使えないノウハウが多い。普通の人にも再現性がある手法がまず必要だから。

2019/05/04

インスタ活用の技術:なぜキプチョゲよりキリアン・ジョルネのフォロワー数が多いのか? - ネット発信論5.

SNSユーザ数をスポーツ視点でみると、
  • 月間ユーザー数:facebook 22億 Intsagram 10億
  • スポーツファンのアカウント数:facebook 6.5億 Intsagram 1.6億
出典:「Twitter社とFacebook社が描くアスリート × SNSの近未来予想図」by 五勝出拳一 2018/07/20
との昨夏の数字があり、スポーツファンの率はフェイスブックが高い。

ただ、トップアスリートからの発信なら、インスタグラムが明白に優位だろう。
【スポーツとは、ビジュアルの世界】(上記記事)であり、トップアスリートは最高のインスタ映え素材だから。

たとえば人類最高の長距離ランナー、エリウド・キプチョゲでは
内容はほぼ同じ、投稿数はツイッターが4倍多いので、投稿数あたりではインスタのパフォーマンスは約16倍。ファンが単純に媒体の好みで選んだ結果がこうだ。

もっとフォロワー数を多いのがトレイル・ランニング界の神、キリアン・ジョルネ。


キリアンは、トレランの神とはいえ競技人口はとても少ないし、登山やランニングの一部には知られるとしても、一般人レベルなら知名度ほぼゼロといっていいのではないだろうか? 僕は普通の人よりはこの界隈に近いと思うのだけど、それでも彼の名を知ったのはせいぜいこの1年くらいのことだ。
一方でキプチョゲは、何度も世界的なトップニュースになっていて、知名度最高レベル。(まあ「また凄いケニア人が出てきたみたい」くらいの一般人さんの方が多いだろうけど笑、巨大な世界のランニング人口だけでもファン多いはず)

なぜキリアンのフォロワー数は多いのか?

逆に言えば、なぜキプチョゲは、その実力&知名度に見合うフォロワー獲得ができていないのか?
(という問いは論理的には成立するとしても45万いるんだからイジワルなツッコミなのだが笑、知名度的にはケタが1つ以上たりないともいえるわけで) 

まず、歴史と算数で考えると、SNSファン作りの歴史が違う。
Twitterというサービスは2006.03創設。キリアンのアカウント開設は2009.09と早い。キプチョゲは2014.04。投稿数では14倍の差があり、キリアンの継続ぶりがよくわかる。

Instagramは2010.10創設、キリアンはいつから?とページダウンボタンを押し続けて発見、2011.11に最初の投稿をしている。こちらがその最初の7枚。普通に普通だ笑

キプチョゲは2016.08から。Breaking2が2017.05なので、たぶんその本格化の頃。NIKEさんのマーケティングの意向もありそう。

つまり、キリアンは
  1. Twitter開始が早く
  2. 投稿を続けて、(小さなはずの市場で)コアなファンを育て
  3. Instagram登場後の対応も素早く
  4. Twitter上のファンを持って行けて
  5. Instagram特有のファンを増やしていった
と考えられるだろう。行動の継続が数字に表れている。

さらに内容面まで見ていこう。表現=国語&図工の応用問題だ。

キリアンのインスタ投稿の特徴)
  1. 彼だけが目にしていて、
  2. 普通の人なら生涯一度も行かないようなエキストリームな風景は、
  3. 「このインスタでしか見られない画像」であり、
  4. かつ、彼の「結果に至る過程」が見える
つまり、登録するべき必然性が大きい。初期は普通でも、だんだんとクオリティを上げている。さっき紹介した動画はその典型。普通の人なら生きて還れない級のエキストリームさ加減だ。

一方でキプチョゲは、スタジアムや記者発表など公的な場の報告が多い。伝統的大企業の広報内容に近いかな? まあNIKEという巨大企業の第二広報部的な存在なので(VaporFlyもBreaking2も彼のために用意されたようなものだし)この点で驚きはないといえばないか。

動機の違いも大きい。キプチョゲは、自分から言わなくても、メディアがいくらでも報じてくれる。キリアンは自分から発信しなければ、狭い世界を超えることができない立場だ。

結局キリアンは、自らリアルに体験してきたエキストリームな現場を「素直に」伝える行動を継続している。その蓄積が、Instagramという相性の良い媒体の登場によって加速された、といえるだろう。

・・・

とか説明してみたところで、キリアンのエキストリームな山岳写真ぶりは、あらゆるロジックをふっとばす破壊力ある笑

僕のSNSは、


最近はどっちかといえばTwitter重視な感じです。インスタは気まぐれ。
内容はそれぞれ別なので、関心ある方は両方をフォローください。

<参考記事>
「全てのアスリートはインスタグラムをやるべきだと思う理由」 えとみほ(江藤美帆) 2018/02/15
昨夏の。「アスリートとインスタグラムはめちゃくちゃ相性がいい」という理由を、
理由1:炎上しづらい(適度にクローズド)
理由2:ファンが勝手に親近感を持ってくれる
理由3:フォロワーは持ち運び可能な個人の資産になる
と説明する。1−2は、下記の「一方通行」の話と通じる。インスタが一番一方通行的だから、3はインスタに限らない、 ネット発信すべてに共通する話だ。
<シリーズ投稿>
ネット発信論1. アスリートの情報発信を後押しする「人間関係」について
ネット発信論2. SNS発信は "一方通行" でいい
ネット発信論3. ブレーキ要素を「認知的不協和」理論で解剖する 
ネット発信論4. 「成長の過程」を共有する

2019/05/03

ネット発信論4. 「成長の過程」を共有する

この投稿では、エリート・アスリートにとって、
  • 「セカンドキャリアに備える」
  • 「ファーストキャリア=競技活動で、退路を断つ覚悟を決める」(=くらいのモチベーションで取り組む)
この2つを両立させるための、「ファンと同じストーリーを共有する」というネット活用法について書く。

僕自身はエリート競技経験はないけど、エイジ部門(=マスターズ)での実体験に共通部はあり、今ちょうど大学の講義でも関わってるので、考えを整理しておきたい。

「一方通行のネット発信論」追記

前提として、全てのアスリートは、ネット発信すると良いと思う。その際に、
  1. SNSを「友達の延長」として扱わない
  2. かわりに、一方通告のメディアと割り切る
  3. ファンとの距離を取る(トップアスリートほど、女性は特に)
  4. 発信内容は「素直」に
くらいのスタンスでいると楽かもよ、と先日
ネット発信論2. SNS発信は "一方通行" でいい 2019/04/21
で書いた。

双方向性がウリのSNSをあえて「一方通行」にするのは、トップレベルほど「余計なメンタル要素」を排除するといいから。
もう1つ、特に大学生〜若手社会人ごろまで、SNSを友達どうしクローズドに使うことが多い実態にも合うと思う。

友達間なら、内輪でウケればいい。でもアスリートのような一芸ある立場からは、その延長で発信しないほうがいい。(慣れるに従い混ぜていくのならもちろん良い進化)
この切り替えができないと、極端なケースでは、アホなバイト炎上投稿のようなことも起きかねない。

だから、一方通行、くらいに捉えて、たとえばフォローバックしなくてもいいし(したければしてもいいし)、コメント返したり、いいね!つける必要もない。(僕は好きだからしてるけど)

この点で、SNSとは「自分株式会社広報部」の業務に近い。20代後半くらいの社会人になれば、このビジネス的価値観にみんな適応できているので、スムーズかと思う。(20代前半だとエリートサラリーマンでもアホなこと平然としでかしたニュースとか見る)
その広報活動に対しての反応がダイレクトに得られる、という程度に、SNSは双方向ではある。

「怖がりすぎて結果しか書かないアカウント」問題

逆方向の問題もあり、リスクを恐れ過ぎて、試合結果だけ淡々と報告してるケースも多いのでは?
今の高校とかの教育では、ネットの公開発信は控える方向で指導されることも多いだろう。犯罪被害も現にあるし、それ自体は問題ないと思うけど(アメリカだと違法薬物の売人がメッセンジャーで親しげに接触してくるそうで)、その流れのまま公式アカウントを開設して、情報を出さない過ぎる。

やらないよりは良いのだけど、読者の範囲が、自分の周りのリアル世界から拡がることはないだろう。仮にオリンピックに出ても、ニュースで名前出た瞬間に一時的にだけ増えて、すぐ忘れられてしまうだろう。

「同じ物語を共有する」という発信手法

では何をかわりに見せるかというと、「過程」を見せればいい。

ちょっと高度な事例になるけど、ちょうど良いツイートを紹介しておこう。

10年ほど前、プロボクサーとして日本王者を目指しながらデュアルキャリアでトレーニングスタジオなども経営していたという山川和風さんだ。
「どん底からの逆転ストーリー」をリアルタイムでブログでつづり、完結スレスレまでファンとともに歩んだストーリーがきっかけでコアファンが増え
と、「ファンと同じストーリーを共有する手段」としてネットを使われていたようだ。
彼は双方向に活用されていたようで、中上級者が使いこなすのならもちろん良いことだ。物語の共有、となると、やはり双方向性はいくらか必要になってくる。これは負担というよりも、将来キャリアに向けた大きな大きな武器になるだろう。

「ハッタリ」

「チャンピオンになるための教科書」というブログを書き、自分にプレッシャーを与えて競技成績を急成長させた経緯がある。(黒歴史なので引退時に削除済w)
というあたり、僕も似たような経験をしていて、肌感覚としてもよくわかる話だ。
(旧ブログ→ http://masujiro.cocolog-nifty.com/ 何度か名称変更してるけど、たしか2011−12年頃からか、アラフォーほぼ最強、を名乗っていた時期ありまして、看板に見合う力を、と良いモチベーションになりました。当時いわゆるハンドル名が「ハッタリくん」、レース結果で名前即わかるので事実上の実名アカウント、今は名前=ブログ名です)

「退路を断つ覚悟」について

山川和風さんはもう1つ、興味深い指摘をされる:
実体験を持つ人同士のやりとりには、迫力あるよね。
タイトルの 「退路を断つ覚悟」とは、ここから考えた話です。

命をかけるくらい強い気持ち → 結果

という因果関係は確かにあるけど、神に祈るのと同じ。
ブラックボックスに賭けるなら、博打でしかない。

でもスポーツとは、選択肢を探り、組み合わせ、勝利確率を上げるものだよね。
そんな発想から、本当に強いアスリートは生まれないと思う。

トップレベルほど「余計なメンタル要素」を排除するといい、と先に書いたけど、それは「余計な要素」についての話。セカンドキャリアを考えることは必要要素だし、やり方しだいでは今のファーストキャリア=競技活動にプラスにすることもできるはず。

その1つが、ネットを使ってファンを育ててゆく、ということだ。

ファンと同じストーリーを共有する

「退路を断って競技している」という気分は、テンションを上げるのだろう。
でも「勝ち上がる過程を見せてファンを増やす」ことによっても、自分のメンタルを操作できる。
その過程で、「学ぶ、学びを活かす、発信する」ことが、相乗的に効いてくる。
たとえば大学生なら、これができれば就活は超強いだろう。

アスリートのネット発信では「競技成績」は最強の武器。
結果を出して、ファンを増やす、そこから新たな物語が始まる。
だから、発信するために、勝たねばならない。
実名で、目標を掲げ、発信することこそ、本当に退路を断つ行為だ。

賭けるなら、こちら側のシナリオに対してだと思う。

トレーニングとは、知的作業だ
『覚醒せよ、わが身体。- トライアスリートのエスノグラフィー』p123
今の日本で、スポーツをハイレベルにできるほど健康な心身を持つのならば、経済的なハングリーさは存在しないといってもいい。一方で、出る杭を打て的な社会的、空気的な同調圧力は高めだと思う。どちらが、より高いモチベーションとなるのか?という話だ。

高すぎるプレッシャーとなるのなら、「一方通行」と割り切って、シンプルに過程を発信していけばいい。そのプレッシャーを力に替えられると思うのなら、自らが成長するストーリーを示し、巻き込んでいけばいい。誰かのアラを探して(啓蒙とか誰かのためにする目的ではなくて)見下しディスる炎上芸など一切要らない。

2019/04/27

ネット発信論3. ブレーキ要素を「認知的不協和」理論で解剖する

ネット発信をためらう人たちへ

ネット眺めてて、
「なんで、当事者でもない人が、こんなに批判してるの? たいして大事な話でもないのに?」
と引いてしまうケース、たまに見るよねー。

こちらはTwitterで医療方面から流れてきたジョークに乗ってみた:

元ツイートもギャグなんだけど、プロ医療者さんが「抗生剤」「輸液」「栄養」などの基本技法にこだわりを持つのは自然ではある。ギャグになるレベルの「物凄いこだわり」にまで行っちゃうこともあるんだろう。

スポーツとかの場合は、そもそもが趣味の話なんだけど(プロスポーツも "究極の趣味" として存在しているわけで)、にもかかわらず、一方的に非難してくるようなネガティブ反応を、わりと見る気がする。

僕はそんな状況を楽しませてもらっているのだけど、世の中的にはダメージ受けてる方も見かける。さらに大きな影響は、横で黙って見ている人たちにとって、発信への抑止要因にもなっているであろうこと。

本来、世に広めるべきものを持っている人が、その恐れから行動できないのなら、実にもったいないことだ。(起きてもいないことを恐れて何もしないことが、合理的な行動だとも思えないけれども)

今から書くのはそんな状況についての考察であり、
  • テーマの重要度(の低さ)に対して、過剰に強い反応をしてしまうネット上の人たちの心理とはなにか?
  • それを受けた時、発信者は、どのようにディフェンスすればいいのか?
についてだ。

目的の1つは、情報発信に興味ある人たちに届いて、行動の力になること。


アイデンティティ論

なぜこうなるのか?

まず考えられるのは、それがアイデンティティの一部を構成しているからだろう。アイデンティティとは、自分が何者であるか、という自意識の集合体。
「練習量を積み上げることで、速くなるだろう」
なら、単なる身体機能 or 合理性レベルの話だ。でも、
「練習量を積み上げることで、"理想の自分"に近づけるはずだ」
なら、合理を超えたアイデンティティの話になる。

そんな中で、
「練習量を積み上げても、速くなるとは限らないよ」
という合理性レベルでの意見を目にして、
「"練習量を積み上げることによって理想の自分に近づいていたはずの自分自身"への攻撃」
と受け取ってしまう。

つまり、「アイデンティティとは相容れない事態」が現れたとき、「自分自身が攻撃された」かのように受け取ってしまう。それが自分にとっては本来どうでもいい事であったとしても。



「認知的不協和」理論

これは、自分自身のアイデンティティを防衛しようとする心理のしわざ。
この仕組みは、「認知的不協和」として理解できる。

たとえば、悪い人に騙された被害者が「いや、あの人は本当は悪い人じゃない・・・」とか悪い人の味方をし始めたりする。(高確率で新たな悪い人が現れ、「可哀想に、ワタシが取り戻してあげよう」的に騙しにきて、さらに信じてしまう。。)
この心理状態とは、「騙された愚かな自分」という状態を受け入れられず、現実を見るレンズの方を曇らせることで、自分の世界を整合的なものに保っている。

と書くとおかしな話なんだけど、人間心理には、常に「自分は正しいはず」という圧力がかかっているものだ。

状況を整理しよう。
  • 客観: 目の前で、現に存在するもの
  • 主観: 目に映る、自分が認識した世界
両者にズレがあることに気づいた状態が、「認知的不協和」。
そして、人間心理は、この状態に耐えられない。

その解消のための対応は、二択なら、どちらか:
  • 客観を正とする=自分の認識を改める
  • 主観を正とする=相手がおかしいと思う
後者のケースでは、自分(=情報の読み手)が正しいと思うことで、自分自身を守ろうとしている。
すると玉突き的に、相手(=情報の発信者)を否定せざるをえない。

ケーススタディ

たとえば、
A.「糖質制限×スポーツ」というテーマは、
B.「白米/ラーメン食べる」という食文化とは、
整合性がないよね。

糖質制限派のAさんは、自分自身の課題(脂質代謝とか胃腸トラブルとか)を解決したいだけ。

一方で、白米食文化のBさんにとって、白米は自分自身が育ってきた個人史の一部であり、家庭で受けてきた愛情の一部であったりする。そのアイデンティティの一部と整合性のない事実を、そのまま受け止めるのは、自分自身を否定されたかのな感情が起こる。それに対する防御反応として、「あんなのおかしい」など否定的な言葉を発してみたりする。

すると、それを目にした糖質制限派Aさんは、Aさん自身が攻撃されたかのように受け取ってしまう。

実際には、Bさんが批判の言葉を吐いたのは、Bさん自身のアイデンティティを防御したいだけ。Aさんを攻撃するのは(仮にそういう言葉を取っていたとしても)Bさんの本心ではない。

こうして、なんてことのない情報発信が、荒れがちになる。

(・・・いや、あまりリアリティない例でした、、失笑。A-Bもっといい例で入れ替えてお読みください)

どうすればいいか?

基本スタンスは、
「自分は正しくも間違ってもいない」
というニュートラルなポジションにいること。
つまり、思考や判断を、自分自身から切り離すこと、だと思う。

考えとは、常に「仮説」にすぎない。
「まずは、こっちが正しい」として行動してみる。
やってみて違うなと思ったら、仮説を修正して再行動する。
その繰り返しだ。
それは行動であって、自分自身=アイデンティティとは独立したものだから。

攻撃は弱点をあかす

1つ追記すると、上記ケースで、BさんはAさんを攻撃しているかのようでいて、実際には、Bさん自身が守りたいもの=もっといえば、弱点を、露呈している、ともいえる。

なにか不当な攻撃を受けてるな、という場合に、
「この人は "こういう攻撃をすることによって守りたい弱点" があるってことだ、それは何だろう?」
と分析してみるのは、人間観察の良いトレーニングになるかもしれない。

逆にいえば、不用意な攻撃をすると、しなくてもいい自己開示をしてしまう。僕も注意するとしよう。

結論

結局、ネット上では、プラス要素だけを拾い、そして提供していけばいい。

この文章が、「これから何かを発信していこうかな、でも、、、」という方に届いて、そのうち誰か一人でも行動を起こしてくれるのなら、僕は嬉しい。

<関連記事>
ネット発信論1. アスリートの情報発信を後押しする「人間関係」について 2019/04/14
ネット発信論2. SNS発信は "一方通行" でいい 2019/04/21

2019/04/21

ネット発信論2. SNS発信は "一方通行" でいい

SNS発信の誤解
SNSは、単に友達どうしで使うのなら、カギでもかけて自由に使えばいい。
なんだけど、なにかの目的のために発信していく戦略的に使い方もできる。ここから書くのはこの戦略系発信のための、基本的な心構え、そして防御技術についてだ。

戦略的発信について、世間でよくあるイメージでは
❝フォロワー数を増やすことが目的、多ければ「インフルエンサー」になれて、何か良いことが起きる❞
というものかな。はーちゅー的なやつね。

でもそれ、浅いと思う。
目立つ存在だけを、しかも表面だけを見ていないかな?

このゴールイメージを間違えて設定してしまうと、「あんなの無理」て遠ざけたり、動けなくなってしまう。
でも中には明らかに良質な素材を持っていて、かつ、それを活かしたい気持ちもある(←ここ大事)人も多いはず。もったいない。

動けないのは、ハードルを自分で勝手に上げすぎているせい、かもしれない。


SNS発信の真実
そもそもネット発信とはなにか?
基本は、暗闇をタイマツを灯して進むような行為だ。暗闇の向こうで全世界(日本語圏に限るけど)の誰がどう見てるか、わからない。

と書くと恐ろしいけど、誰が見てるかわからない=誰もが読者になってくれる可能性があるということ、世界が拡がるということ。
しかもこのチャンスは、誰にとっても平等に、かつ無制限に、開かれている。

そしてこの暗闇的緊張感を、プラスのモチベーションとして活かすこともできる。鬼コーチに見られながら書いてるようなものだから。鬼だけど、指導力もあるコーチにね。

そんな可能性と緊張感とによって、思考と表現についてのトレーニング効果が高い。それがネット発信の本当の意味。
SNSはその手軽な第一歩だ。しかも、親しい相手から順に届くから、好意的な反応を、より速く得ることができる。だからモチベーション向上効果も高い。

その結果、

思考と表現が磨かれる ⇔ 読まれる

というスパイラルな進化が起きるのだ。
(というか、そうなるように、SNSを使うのだ)


SNSを "一方通行メディア" として使うということ

では、気軽に、安全に、かつ効果を出しながら、発信するにはどうすればいいのか?

僕の考える基本メソッドは
  1. SNSを「友達の延長」として扱わない
  2. かわりに、一方通告のメディアと割り切る
  3. ファンとの距離を取る(トップアスリートほど、女性は特に)
  4. 発信内容は「素直」に
ということ。

第一歩は、SNSを「友達の延長」として扱わないことだと思う。
もちろん、リアル友達との交流「も」併存して構わないのだけど、
  • 「友達の延長として、全世界にも向かう」
  • 「全世界に向かいながら、友達とも接する」
両者のスタンスは、大きく変わるだろう。

それが明確に現れるのが
  • 双方向か
  • 一方通行か
の違いだ。

なお、前半に書いたことと整合性がないように感じられるかもしれないけど、
  • 発信: 一方通行に実行
  • 効果: 双方向に獲得
という状態を目指すことはできる。

世界トップアスリートも一方通行

実際、海外のトップアスリートのSNSは、明確に一方通行タイプでの発信が多いと思う。自分の伝えたいことだけ、見せたいものだけ、出す。
ファンの反応には、基本、反応しない。
かわりに、見せ方のクオリティを上げる。

たとえば男子トライアスロンで現在最高の選手フロデノは、明らかにカメラマンを帯同させている。これは、スマホ画面への一瞬の露出でファンを掴む仕組みだ。
こちら、ケガで2018年アイアンマン世界選手権を欠場する報告。この1枚と短い文章で、全てを伝えている。(特にインスタはこういうの向いている)


これでいいのだ。

トップアスリートの本質的役割である、競技パフォーマンスに集中することにもつながるだろう。

もしも、「双方向にしなきゃ」というプレッシャーから動き出せないのなら、まずはその考えから変えてみてはどうだろうか。

目指すもの、目指さないもの

プロカメラマンを帯同させるためにはフロデノ級の経営力あってのことだけど、誰にとっても重要なのは

  • 方向性を明確にする
  • 同時に、力を入れないところ、やらないことを明確にする
ということだ。その上で、自分にできること、他人に協力してもらうこと(=前に書いた話)、進めていけばいい。

ただしコーチの場合には、仕事自体が本質的に双方向なものだから、SNSでも双方向性を出してゆくメリットがある。
「現役アスリートだけど、あえて双方向で」という応用戦術もありうるけど、やや奇策に近いかな。

以上、4つのポイントのうちの123について。ただ浅い手法ではあって、深いのは4つめ、発信内容は「素直」に、ということ。説明が必要なところなので、また改めて。

僕の場合

ついでに、僕自身の経験も少し書いておくと、トライアスロン始めた2010年頃から事実上の実名でブログを書き始め(ランキング等の結果で名前わかるから)、2013年頃からはブログ名まで実名に、Facebookも全て公開設定に変えた。法政で修士論文を書き始めた頃だ。

そこには明確な「目的」があった。
無名な僕が、論文を世に出してゆくという目的だ。

2014年1月に提出した修士論文は、論文の体で出すのに精一杯だったけど、その後もネット発信を続けたことで、

思考と表現が磨かれる ⇔ 読まれる

という相関がスパイラルに進んだ。

2018.01 中日新聞さん取材@幸田駅前書店

ここで「読まれる」とは、個別の情報や考えがその時に読まれ、判断されて、活用される、という一回的な現象をいう。「今のあなたに価値のある情報か、そうではないか」を都度都度ジャッジしてもらうということ。「ハッタマスユキという人間がマルっと信じられる」という一般的な状態ではない。「いわゆるインフルエンサー」には後者の状態なのも目立つけど、それは情報発信のあるべき姿ではない。

こうして、Facebookが2000人超えたタイミングで、本を出すことができたのだけど、それは2000人いたから本を出した、という「結果」ではなくて、2000人に至る「過程」、そのトレーニング効果に意味がある。

結論

まとめると、「フォロワー数を増やすこと」は目的ではありえず、また何かの手段とも限らず、結果の1つにすぎない。そこに至るまでの副産物にこそ目を向けよう。

どんな副産物がありうるかは人それぞれだけど、ここで大事なことは、なんらか方針を決めておくことで、心理的なハードルを下げること。それさえできればなんでもいいんだけど、僕のオススメは:
  1. SNSを「友達の延長」として扱わない
  2. かわりに、一方通告のメディアと割り切る
  3. トップアスリートほど、ファンとの距離を取る(女性は特に)
  4. 発信内容は「素直」に
(続く)

2つ前の投稿 "アスリートの情報発信を後押しする「人間関係」について" も併せてどうぞ。(読む気力が残っていましたら、笑)


↑ ↑ ↑
(こうして世に出た本、楽天ブックスは在庫多め、Amazonは書評サイトです笑)

2019/04/18

“糖質制限 × 長距離スポーツ” 国内事例が出はじめた

2019年4月 宮古島トライアスロン の蒸し暑さ、優勝戸原プロ、7位竹谷コーチ、そしてM45-49カテゴリ1位の青木医師、と競技力が高く、熱中症リスクも熟知される方々が続々と熱中症にハマりかけていた模様。ハマりきらずに好成績で終えるのは皆さんさすがだ。レース前半の雨で警戒心がなくなったのも効いていそうだ。
暑さ慣れしていないこの時期、ちょっとした気温湿度の上昇で、リスクが急上昇するのは、5月のショート横浜なども同じ。まったくトライアスロンとはややこしい。

宮古島ジャンプアップの成功要因4つ

そんなタフな宮古で、前年から40分以上の短縮、総合14位、最も元気なM30-34カテゴリ1位(総合Top10繰り上げ対象は戸原&栗原の両プロなので一般人1位)、と素晴らしい成果を上げた菊池朋明さんが、ブログでその成功要因を4つ挙げておられる。


長距離レースでのジャンプを目指す方なら、読んでみるといい。
まず、
  • Training Peaksを活用した量の管理
  • バイクは99%Zwift
この2つの採用者は今すごく多い。違うのは、徹底度の差ってことだろう。

では、
  • 糖質制限生活を半年間
  • 痛みをマネージメントする
この2つは、どうだろう?
❝ 考え方が合わない人は読み飛ばしてください ❞
という話であることを前提に、少し説明しよう。

“糖質制限 × 長距離スポーツ” 

このKikuchiさん、鎖骨骨折で練習できない間に体重を増やさない、という目的で禁酒と食事管理を始めたのが、そもそものきっかけ。そして、
❝ エンデュアランス系のトップアスリートが脂質代謝を上げるために糖質制限を実施していることを知りました。糖質制限は一般的にダイエット目的の人が多いので、アスリート向けにはノウハウがあまり出回っていませんでした。しかし、こちらのセミナーは超絶アスリート向けで勉強になりました! ❞
と書かれている、まさにそのセミナーの講義録が、こちら。
 “糖質制限 × 長距離スポーツ”の教科書 by 小谷修平   (2019.01, MAKESウェルビーイング・ラボ)
半年間の継続とは、小谷修平さん が勧めている期間とちょうど一致する。
連載第4回のこちら:
 4. 適応へのプロセス 
から引用すると、適応には、一般論として半年あれば十分で
  • 直後: お腹がすいてイライラ
  • 3週間後:「食習慣」として慣れてくる
  • 2ヶ月後: 運動がそれなりにできる
  • 3ヶ月後: スピード練習など、強くなるための良い練習ができる
  • 4〜4.5ヶ月: 良質な練習の効果により、元のレベルに戻る
  • 半年後: メインレースに挑める
とおおざっぱな目安が示される。小谷さん自身は、3ヶ月で既に❝ 過去最高の自分になっているのでは?という感覚 ❞が得られている。

その結果、Kikuchiさんも
❝ 今回の宮古島も内臓は快適そのもの。去年の補給の半分で走りきれました。ランではいつもジェルも受け付けなくなるのですが、今回は空腹感を感じる余裕がありました。補給を入れられるとはっきり言って楽です。戦うべき対象が減ります。 ❞
という成果を手にしている。そして栄光の宮古島トップ10まであと4人!

宮古島2015(本年落選)
なお、「痛みをマネージメントする」という点は、
 痛みのマネジメント論 by 河合隆志  (2019.03, MAKESウェルビーイング・ラボ)
ご参照を。これも故障を防ぎながらパフォーマンスを上げるための大事な考え方だと思う。

「日本語の壁」を越えて 

糖質制限でのスポーツ活用は、他にも取り組み事例を聞くようになっていて、どれもこの小谷セミナー特集記事を教科書にしてもらっている。

別の例を挙げると、たとえば「女性の筋トレ」という流行は、日本は欧米から10年遅れて、最近ようやく普及しつつある状況かなと思う。「日本語の壁」により、英語情報圏との時間差が発生しているのだろう。今やアジアでも都市域の中上位階層は英語圏ともいえ、ここからも日本人の多数派は遅れを取るようになっていくかもしれない。

そんなテーマの1つが、女性の出産とスポーツの関係、その意識差については「妊娠中&出産直後のトライアスロンby 西村知乃」などどうぞ。


こうした先進情報、これからも追いかけていくのでよろしくどうぞ。

※なお私、復帰レースは51.5kmで9月なので、糖質制限トライアスロンする予定ないのであしからず〜糖質の質を上げるマネジメント度は上げていて悪くない感じですけども

2019/04/14

ネット発信論1. アスリートの情報発信を後押しする「人間関係」について

"アスリートが現役時代にやっておくべき5つのこと"

加納由理さん(フルマラソンベスト2時間24分27秒、2009年ベルリン世界陸上女子マラソン7位)4/12Tweet、その通りだと思う。
②④Input、①③Output、⑤は全てに役立つ関係づくり、と三種類に整理できる。
"引退後に取り組んだので苦労しましたが、振り返ると現役の時から出来たことばかり"
との反省は、客観的にそうなんだけど、現実、世界トップレベルを争いながら実行するのは簡単ではないだろうとも思う。

なぜならば、レベルの高いアスリートほど、真面目で、自分で全部をやろうとしてしまうから。

一見、簡単なことだ。作家やライターではないのだから、力を抜いて自分らしい発信ができさえすればよい。いきなり「第二の為末大さん」になる必要はないし、そんなの誰も期待していないし。(そもそも為末さんだって現役時にはそんなに発信していないと思うし)

心のブレーキ

でも実際できないわけで、それは心理的なハードルが高いということだ。
1つには単純にその習慣がないということがある。さらには競技レベルが高いほど、アスリート本人のブランドイメージ的なものが上がるわけで、他のことも見合うようなレベルを、とハードルを無意識にでも上げてしまう面もあるかもしれない。

これTwitterに書いたら、スポーツ心理学の方から解説いただいた。

つまり、競争環境下におけるこれまでの成功体験が、協力的環境へと踏み出そうという時に、自分を縛ってしまう。
(日本女子体育大学さんへ向かう仙川、教養過程の講義やってます)

つながり

それでも、やったほうがいいのは明らかだ。どうすればいいのか?その答えは加納さん自身が書かれた
" ⑤他競技の友人作り
 仲間のおかげで着実に兆しが見えてきました。"
にある。エリート・アスリートの方には、「他人の力を借りる」という技があることを、知っておいてほしいと思う。

まずは得意そうな人を捕まえて聞いてみるといい。
「Twitterの使い方上手いよね? どんなこと考えながら書いてる?」
「私もTwitter強化したいんだけど、どこから始めればいいと思う?」
レベルの高いアスリートほど、レベルの高い他人の力を借りることができるだろう。
そのために、「⑤他競技の友人」とは、「他分野の知人」まで広げて理解するといいだろう。

そして上記ゆーこうさんTweet続きにあるように、周りも、安心できる環境を創ってあげてほしい。

ネットでの情報発信は、いろいろな方法論あるけど、本人の性格や情報処理の特性、周りの期待、などなど文脈にかなり依存するので、本人をよく知っている人がアドバイスするのが一番だ。

マインドセット

こうしてマインドセットと、習慣とを用意しておけば、引退を考えた時にスムーズに適応することができるだろう。この姿勢は、単なる情報発信とかその他5要件にとどまらず、セカンドキャリア自体を大きく変えることだろう。

こんな切り替えが上手いなと感心したのは、4月にプロ転向したばかりの川内優輝選手。公務員として抑えていた発信をはじめたら、実に素直な発信をされている。

良いことの1つは、「一方通行で伝えたいことだけ書いてくよ、双方向では使わないよ」と宣言していること。双方向プレッシャーは心理的負担となりうるから、トップ選手ほど、しないほうが良いと僕は考えている。

なお、加納さんも、③SNS発信(特にTwitter)、とツイッター重視なのは、情報の拡散力が強いからだと思っている。発信側からすれば拡散、読み手からいえば「遠くから新鮮な情報が届く」ということ、お互いメリットある。

Twitter

Facebookは最近特に内向きとうか予定調和というか、新鮮さに欠ける印象も感じていて、新たな気付きのほしい僕としては不十分で、スポーツ関係は特にツイッター側にシフト中です(リアルの人間関係とつながっている分、クローズドのグループやメッセージではよく使っているけど)。
Facebookだけで読まれてる方、 https://twitter.com/HATTA_Masuyukeyもよろしければどうぞ。